Assisi


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Hart(ハート) Ski

先日スラロームでワールドカップ3位入賞という日本人史上4人目の快挙を成し遂げた湯浅直樹。彼の使っているHartというスキーは岐阜県で製造されている純日本製だという。日本国内産のスキーを使用した日本人が世界一になると言うこだわりと明確な目標をもっているという。素晴らしい!
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以下、昨日の四国新聞のコラムを引用
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マドンナディカンピリオはイタリア・ドロミテ地方のこぢんまりしたリゾートだ。アルペンスキーのワールドカップ(W杯)草創期からほぼ毎年のようにW杯を開いている。トエニ、ステンマルク、トンバら名手が勝者に名を刻んできた。

 伝統の地で、湯浅直樹選手が男子回転で3位に食い込み、W杯で日本選手が7シーズンぶりの表彰台に立った。それ以上に意義深いのは彼のスキーが国産ということ。過去、男女4人の日本選手がW杯で3位以内に入ったが、すべて外国製。半世紀近いW杯史で「日本選手による日本製スキーの表彰台」は初の快挙である。

 国産も、かつてヤマハ製を履いたノルウェー選手が五輪に勝った歴史がある。だが、不況やスキー人口減少に伴い、同社がスキー製造から撤退。ニシザワやカザマなどの名門も看板を下ろした。スキー産業は冬の時代のただ中にある。

 実は湯浅選手のスキーは、ヤマハで携わった人たちが、会社撤退後も日本選手による国産板の栄冠を夢見てスキーづくりを続けた結果なのだ。

 12月のアルプス、いてつく夜。標高差185メートルの急斜面に2回計120以上も立てられた旗門の林を、腰痛をこらえて滑り切った湯浅選手の背景を思うと、夢をあきらめなかった関係者に拍手を送りたくなる。

 冬季スポーツは選手の力に加えて、用具の優劣が成績に反映する度合いが小さくない。外国製優位の世界に国産の逆襲。背後にあるのは、逆境に負けない人々の思いだ。日本は職人の国である。(K)
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by th0031 | 2012-12-26 07:26 | ものづくり